日本では毎年約1000万人がインフルエンザに感染しています。これは日本の人口の10%に当たります。驚きですね。そのうち約1万人がインフルエンザで直接的もしくは間接的に亡くなっています。
さらにインフルエンザウイルスは、A型、B型、C型の3つに分けられます。A型B型にはそれぞれ2種類あるので、多い人だとひと冬に4回かかる可能性もあるのです。
インフルエンザになりやすい人、なりにくい人の違いがあった!
とある企業が、15歳以上の男女を対象に、インフルエンザにかかった経験とその生活スタイルの違いについてアンケートしました。(出典:インフルエンザ予防!かかりにくい人の食事・生活習慣・対策グッズを徹底調査)
これを見ると、インフルエンザになりやすい人、なりにくい人の違いが見えてきますので、説明します。
まず、「かかりやすい」、「かかりにくい」の定義は以下の通りです。
- インフルエンザにかかりやすい人 ・・・「毎年かかる」「2~3年に1度はかかる」人
- インフルエンザにかかりにくい人 ・・・「4~5年に1度はかかる」「めったにかからない」「かかったことがない」人
(1)予防接種・・・大差なし
予防接種に関しては、意外や意外、インフルエンザにかかりにくい人の方が、かかりやすい人に比べて受ける頻度や割合が低く、「1度も受けたことがない」という回答も非常に多くありました。予防接種を受けておくに越したことはありませんが、それで絶対大丈夫というわけではなさそうです。
(2)対策グッズ・・・大差なし
こちらもインフルエンザにかかりやすい人とかかりにくい人とで、対策に大きな差はありませんでした。どちらも「手洗い」「うがい」「マスクの着用」「手の消毒をする」「湿度を保つ」など一般的なものが大半でした。「生活習慣を整える(適切な休息、適度な運動など)」「食生活を整える」「インフルエンザ対策に良いと聞いた食品を意識して摂る(ヨーグルト、カボチャなど)」といった回答はいづれでも上位に入っていました。
(3)生活習慣・・・幾分差が見られる
両者で大きく差が出たのは、「毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる」と「運動をする」でした。毎日寝る時間や起きる時間が異なると、体は一定した休息を与えられず疲労します。毎日同じ生活リズムを保つことは、体の免疫力を高めるために有効といえます。
インフルエンザにかかりにくい人は、運動は決めて行うのではなく、日常の中で体を動かすよう意識する(階段を使うなど)ような生活中でこまめに動くよう意識しているようです。
(4)食材・・・差が見られた!「免疫力アップ」の食材がカギ!
今回の調査では、両者で回答率に大きく差が出たのは「納豆」と「緑茶」でした。(納豆:かかりやすい人20%、かかりにくい人55.4% 緑茶:かかりやすい人33.3%、かかりにくい人51.8%)
納豆には、食物繊維をはじめとした腸内環境を整える成分が豊富です。また、緑茶には抗ウイルス作用のある「カテキン」が豊富に含まれており、インフルエンザ予防を期待できる飲み物です。
以上から、「腸内環境を整えること」+「抗ウイルス作用のある成分を取り入れる」ことが大事と言えそうです。
「腸活」で「免疫力アップ」を目指しましょう!
最近、「腸活」という言葉をよく聞きませんか?腸活とは、腸内環境を整えて腸の働きを正常にすることです。近年の研究で、免疫力をアップさせるには腸内環境を整えることがとても大事だということが分かってきました。
腸内の腸には「腸管免疫」と呼ばれる免疫システムが備わっており、侵入してきた病原体を発見したり攻撃したりする働きがあります。腸管免疫系は、身体の中で最も大きな免疫系で、免疫細胞の70%が存在しているといわれています。この腸管免疫の働きに腸内細菌が関係しており、免疫力を高めるには、腸内の善玉菌の割合を増やし、悪玉菌の割合を減らすように腸内環境を改善することが重要なのです。
是非今からでも「腸活」をしてインフルエンザシーズンに備えませんか。
腸活の基本
あくまでも基本はバランスの取れた食事を取ることが大切ですが、以下の三つを心がけて善玉菌を腸内に増やすよう心がけてみましょう。
- 人の腸に住み着いている善玉菌を直接摂取する(プロバイオティクス)
- 善玉菌の餌となるものを摂取し善玉菌を元気にして増やす(プレバイオティクス)
- プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせる
プロバイオティクスの具体的な食品としては、ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆、大豆やごぼう、たまねぎなどがあげられます。
しかし、しかし、食事から取り込んだ菌は、腸内に定着できないため、継続して摂取し続けねばならないうえ、プレバイオティクスがないと善玉菌は体内で増えてくれません。具体的にはオリゴ糖、食物繊維などです。では、このプレバイオティクス、一体どうやって摂取できるのでしょうか?
・・・・・実はとっても身近な玉ねぎに「ケルセチン」として大量に含まれているんです!
腸活に欠かせない「ケルセチン」は玉ねぎの皮部分に大量にある!
ケルセチンは、主に玉ねぎ、りんご、ぶどう、ブロッコリー、モロヘイヤ、アスパラガス、サニーレタス、ラズベリー、クランベリー、その他葉っぱの野菜、柑橘類にも幅広く含まれているポリフェノールの一種です。
ケルセチンは、これまで様々な研究機関により、抗酸化作用・デトックス作用・アレルギー抑制作用など様々な健康作用があることが発表されてきました。
ケルセチンは、それを含む食材の中に糖と結合した形「ケルセチン配糖体」として存在しています。これがプレバイオティクス(善玉菌の餌)となります。
特に含有量が多いのは玉ねぎの外皮で、普段食べている玉ねぎの実と比べ30倍~100倍もの含有量を誇ります。ですので、昔から飲まれている「玉ねぎ皮のお茶」は腸活にはとても有効なのです!
さらに、ケルセチン自体も、ウィルスに対する抵抗力を高めるビタミンCの吸収を助けますので、インフルエンザインフルエンザにかかりにくくなります。また、かかってしまってからでもおすすめです。
まとめ
- インフルエンザの予防接種や「手洗い」「うがい」「マスクの着用」「手の消毒をする」「湿度を保つ」といった対策は大切ですが、それだけで感染防止はできません。
- 規則正しい生活と適度な運動は、体の免疫力を高めるために有効といえます。
- 調査から分かったインフルエンザ予防で大切なことは、「腸内環境を整えること」と「抗ウイルス作用のある成分を取り入れること」です。つまり「腸活」が大事です。
- 腸活をするときは、腸内の善玉菌を増殖してくれるオリゴ糖や食物繊維の摂取が重要です。最もおすすめなのはケルセチンです。
- ケルセチンは玉ねぎの皮に大量に含まれていますので、玉ねぎ皮の粉末を摂取すると良いでしょう。