これまでも玉ねぎと言えば血液サラサラ効果が期待される野菜として注目を集めていました。
その理由は、ケルセチンという成分が数ある野菜の中でタマネギに圧倒的に多く含まれていると言われているからです。それではケルセチンとはいったいどういう成分なのでしょうか。
【2021.8 追記】最近では、健康産業新聞さんの記事でケルセチンを摂取することによって「新型コロナ重症化抑制が示唆」と研究報告が出ていました。
ケルセチンの効果効能
北海道東海大学 西村弘行学長がケルセチンのことについて、次のように分かりやすく説明されています。
(前)玉ねぎ摂取前の血液の流れ
※ドロドロとしたイメージ
(後)ケルセチンを多く含んだ玉ねぎ摂取後の血液の流れ
※サラサラとしたイメージ
す、すごい!さすが玉ねぎは血液さらさらと言われるだけありますね。
さらに、こちらの動画でケルセチンが分かりやすく説明されています。
玉ねぎの皮に多く含まれる「ケルセチン」の効果
以下にケルセチンで知られている主な4つの効果・効能を記載します。
ご注意 ※効能はその効果を万人に保証するものではなく、あくまでも目安となります。
ケルセチンには、血液をサラサラにし、血管壁や毛細血管を強くすることから、高脂血症、高血圧や動脈硬化そしてボケ防止・記憶障害の改善に効果があるとされています。
ケルセチンには、ビタミンCの吸収を助ける作用があり、自らも抗酸化作用があることから、有害な活性酸素の除去に効果を発揮します。強力な抗酸化力で悪玉コレステロールの酸化を防ぐことから動脈硬化、心筋梗塞等の予防にも効果があるとされています。
ケルセチンには、肝臓に含まれている脂肪の燃焼・排出を促進する作用や消化管で脂肪と結合し脂肪の吸収を抑制する作用など脂肪の吸収を抑制する効果があることから、ダイエットにも効果があるとされています。
ケルセチンには、腸内環境の改善や、皮膚バリアの強化作用があり、非常に高いヒスタミン抑制作用があることから、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー体質の改善に効果があるとされています。※ただし、そのためには、半年~2年ほどのサプリメントの摂取が必要とされています。
また、ケルセチンには、抗発がん作用があることも明らかにされており、野菜などからケルセチンを摂取する事で抗発がん作用の寄与が大きいと考えられています。 さらにアメリカでは、アレルギー体質の改善の最終段階の時にケルセチンを摂取する事が多いようです。
ケルセチンで血管年齢が若返る?
2012年の7月に、動脈硬化学会で、タマネギエキスで血管年齢が若返るという発表がありました。
タマネギエキスを1か月間摂取し続けたところ、血管内皮機能と呼ばれる血管の内側の細胞の機能が改善していたのです。血管年齢に換算すると、平均で10歳から20歳若くなっていました。
食品会社と共同研究をした広島大学の東幸仁教授によると、ケルセチンが血液中の活性酸素を除去したことで、血管内皮機能が正常に働くようになったということです。
東教授はケルセチンおよそ51mg(たまねぎ半分~1個)を毎日食べ続ければ、血管内皮機能が改善し、動脈硬化の予防につながるとみています。
ただ、一般の人が毎日玉ねぎを半個から1個食べ続けるのは難しいです。そんな時はケルセチン成分が、玉ねぎの中身の20倍から100倍あると言われる玉ねぎの皮がおススメです。
ケルセチンってすごいですね。でも副作用の心配は?
これだけの効果・効能があると副作用が心配されると思いますが、ケルセチンによる人への副作用というのは現在確認されておりません。